開催概要
AIの進化によって登場したエージェンティックAIは、
ビジネスプロセスを変革する可能性を秘めています。
多様な領域でAI導入が進む一方で、
情報管理やセキュリティ体制の不備が、
事業継続や企業価値を大きく揺るがすリスクとなることも現実です。
本フォーラムでは、AIの最新活用事例と、
組織を守るためのセキュリティ戦略を両軸で取り上げ、
最前線のソリューションを紹介します。
また、切り口の異なる3つのセッションをご用意し、
NRIの専門家が解説します。
- イベントタイトル
- atlax Forum 2025 ビジネス変革のためのAI×セキュリティ エージェンティックAIの活用からセキュリティ最前線までを一挙紹介
- 開催日時
- 2025年12月3日(水) 13:00 - 16:10
- 開催形式
- オンライン配信
- 参加費
- 無料 ( 事前登録制 )
- 主催
- 株式会社野村総合研究所
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AI活用・展開の取り組み
AIは業務効率化から新たなビジネスモデルの創出まで、多様な可能性を秘めています。しかし、AIをどのようにビジネスに展開出来るか、具体的な一歩を踏み出せない企業も少なくありません。
本トラックでは、AI活用を実践へつなげるためのポイントを、最新トレンドや事例と合わせてご紹介します。 -
AIの先進技術動向
多くの企業でAIの導入が加速する今、新たな技術を的確に捉え活用することは、ビジネスを推進する上で重要な鍵となります。
本トラックでは、シリコンバレーの先端技術動向、AIがロボットなど物理的な実体と融合するフィジカルAI、安全で信頼できるAIを実装し活用するレスポンシブルAIの3つの講演を通じて、AIの動向やNRIが獲得した知見をご紹介し、ビジネス戦略に活かせるヒントをお伝えします。 -
ビジネス継続のための
セキュリティ戦略
サイバー攻撃や情報漏えいなどのリスクは年々増大しており、また、攻撃手法も日々高度化しています。
企業が対応すべき 情報セキュリティリスクは、自社システムにとどまらず、委託先や取引先など サプライチェーン全体に広がっており、セキュリティはビジネス継続の前提条件となっています。
本トラックでは、AI活用におけるセキュリティ対策のポイントや、近年注目を浴びている新しいセキュリティ技術について解説します。
タイムスケジュール
- 13:00 〜 13:10
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オープニングセッション
常務執行役員 IT基盤サービス担当
NRIセキュアテクノロジーズ 取締役会長大元 成和
- 13:10 〜 14:00
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特別講演
AIで動き出す、企業とビジネスの新たな変革
AIエージェントをはじめとするAIの進化は、いよいよ本格化のフェーズを迎えています。AIは単なる効率化の道具にとどまらず、企業経営やビジネスモデルそのものを変革し得る大きな可能性を秘めています。
本セッションでは、AI活用を先導する3社のリーダーと共に、AIがもたらす企業やビジネスの変革を展望し、それに伴い直面する課題や打ち手について議論しながら、さまざまなパートナーとNRIが共に取り組む共創モデルによる支援の仕組みをご紹介します。
株式会社ACES
代表取締役 田村 浩一郎 氏
東京大学大学院工学系研究科卒(工学博士)。松尾研究室で金融工学における深層学習の応用研究に従事。Forbes 30 Under 30 Asia 2022 Enterprise Technology部門に選出。2017年、「アルゴリズムで社会はもっとシンプルになる」というビジョンを掲げACESを創業。アカデミアと事業の接合を意識し、会社を経営しながら自らも博士号を3年で取得した。AIアルゴリズムを前提にした働き方・産業はどのような姿かという問いを立て、AIの社会実装を率いる。
燈株式会社
取締役COO 石川 斉彬 氏
東京大学法学部 卒
大学入学後は上場IT企業の新規事業に初期メンバーとして参画し中央省庁や大企業への営業に従事。その後医療系スタートアップにて個人営業や採用業務に従事した後、人材系SaaSスタートアップにて法人営業に従事し、トップセールスを記録。その後マーケティングファームにてマーケターとしての経験を積み燈株式会社を共同創業。燈ではAI SaaS事業の立ち上げから部長としてグロースを主導したのちに、全社の事業統括としてCOOに就任。
株式会社Recursive
共同創業者 兼 代表取締役会長 山田 勝俊 氏
ディーキン大学経営大学院卒業後、日系、外資のIT業界での勤務経験を経てエシカルファッションの日本市場立ち上げと2社の起業を経験。その後、多国籍AIスタートアップ、コージェントラボでセールスディレクターとしてAI-OCR「Tegaki」の立ち上げに関わると同時に200社以上の企業にAI導入コンサルティングを行う。
2018年度からAI、ブロックチェーン、エンジニアスクール会社を日本、シンガポール、ベトナムで連続起業した後、2020年8月、株式会社Recursiveを共同創業。
経営役 AI担当 生産革新センター長 稲葉 貴彦
2020年のAIソリューション推進部設立時から部長を務め、2022年にNRI基盤セグメントのAI活動を統合した「NRI Solution Ai」と、AI活用に関する情報連携や支援を行うAI連絡会を立ち上げ。
2023年8月より全社横断の「AI活用推進CoE」の事務局長として、全社のAI活用を推進している。
2024年より経営役、AI担当、生産革新センター副センター長を経て2025年からは経営役、AI担当、生産革新センター長を務めている。
- 14:05 〜 14:55
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基調講演
AIの汎用技術への進化~やがて到来する"3つの波"とは
汎用技術とは、かつての電気やコンピュータのように、経済に多大な影響を与え、社会を変える可能性のある技術を指します。近年、生成AIの急速な普及により著名な研究者や経営者の間で、AIは次の汎用技術の有力な候補と見られるようになりました。本講演では、AIの汎用技術への進化をひも解き、仮説として、間もなく社会に訪れる“3つの波”を示します。3つの波とは、AIが汎用技術に向けて進化し普及し始めることに伴い、やがて到来する抗いようのない変化であり、現在話題のAIエージェントは、その始まりに過ぎません。この波は、ビジネスにとってチャンスであり、社会に新たな課題を引き起こすリスクでもあります。この先、10年を見据え、AIの進化と可能性、企業に求められるAIセーフティとセキュリティ対策について展望します。
IT基盤技術戦略室 兼 未来創発センター
チーフストラテジスト 長谷 佳明
専門はAIと先端技術。
近年は、技術の進化が与える社会的影響の分析、研究へと軸足を広げている。
主な著書に『ITロードマップ』(東洋経済新報社)(共著)、『AIまるわかり』(日本経済新聞出版)(共著)、主な論文に「AIおよびロボット技術の進展と日本の雇用・賃金」(独立行政法人経済産業研究所)(共著)などがある。
NRIセキュアテクノロジーズ
研究開発センター長 佐藤 健
1999年野村総合研究所入社。
2000年NRIセキュアテクノロジーズ株式会社設立と同時に出向。
複数のセキュリティ関連サービスの企画・開発・導入・運用保守に従事し、ASPサービスのセキュリティ運用やセキュア開発を実践。
その後、脆弱性検査ツールを開発する株式会社ユービーセキュアへ出向し、製品事業を統括。のちに、同 代表取締役社長に就任。
2017年NRIセキュアへ帰任し、2025年4月よりセキュリティソリューション事業本部と研究開発センターを統括。
- 15:00 〜 15:20
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インフラ設備保守計画へのAIエージェント活用と検証
AIソリューション推進部
シニアアソシエイト 中川 瑛慎
AIソリューション推進部
シニアアソシエイト 大貫峻平講演概要はこちら -
シリコンバレー発 Agentic AIの潮流
~自律するAIの技術的課題と展望~
NRI IT Solutions America, Inc. Pacific Branch. / Branch Manager 幸田 敏宏
講演概要はこちら -
デジタルトラスト環境の実現に向けて
~サイバーセキュリティ・リスクに対するレジリエンス強化の考え方~
セキュリティソリューション事業開発部
グループマネージャー 西村 祐貴講演概要はこちら
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- 15:25 〜 15:45
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業界・タスク特化型LLMの構築手法と実務適用事例
AIソリューション推進部
エキスパート研究員 岡田 智靖講演概要はこちら -
フィジカルAIが創る未来
~ロボット基盤モデルとデジタルツインがもたらす革新~
IT基盤技術戦略室
チーフリサーチャー 鷺森 崇講演概要はこちら -
Security for AI - AI 利用におけるセキュリティガバナンスと実践的対策
IDソリューション事業部
シニアアソシエイト 劉 嘉い講演概要はこちら
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- 15:50 〜 16:10
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生成AIを利用したシステムの現行可視化とシステムモダナイゼーション、エンハンスへの活用
生産革新ソリューション推進部
エキスパート アーキテクト 岩松 航輝
生産革新ソリューション推進部
エキスパート アーキテクト 飯島 千絵講演概要はこちら -
レスポンシブルAI
~進化に伴い懸念されるAIのリスクと対応策~
IT基盤技術戦略室
グループマネージャー 権藤 亜希子講演概要はこちら -
注目を集める新たな暗号技術、耐量子計算機暗号(PQC)の動向と取るべき対応について
NRIセキュアテクノロジーズ
決済セキュリティコンサルティング部
シニアセキュリティコンサルタント 平山 裕貴講演概要はこちら
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インフラ設備保守計画へのAIエージェント活用と検証
社会インフラの安定稼働には、日々の保守点検と適切な修繕計画が欠かせません。しかし現場では、人手不足や属人化が深刻化しており、ベテランの高齢化や退職によるノウハウ喪失も大きな課題となっています。加えて、定期的な点検と突発的な故障の発見それぞれに応じて、限られた人員で効率的に点検・修理を行うことは容易ではありません。本セッションでは、これらの課題に対してAIエージェント技術を適用し、人員配置や修繕計画立案を効率化する検証を行った結果をご紹介します。インフラ保守における持続可能な人材活用と効率化の新たなアプローチについて、実証内容と得られた知見を解説します。
AIソリューション推進部
シニアアソシエイト
中川 瑛慎
AIソリューション推進部
シニアアソシエイト
大貫 峻平
シリコンバレー発 Agentic AIの潮流
~自律するAIの技術的課題と展望~
AIによる自動化は、従来のRPAのような定型処理を超えて進化し、生成AIを活用して能動的に情報を収集し、非定型データを解釈して文脈に応じた動的な判断を行う「Agentic AI」へと発展を続けています。しかし、期待が高まる一方で、多くのケースでは十分なROIを得にくいという課題が顕在化しています。こうした状況を踏まえ、個別のタスクや業務に限定された自動化を超え、複数の業務を横断して成果を最大化しようとする取り組みが始まっています。
本セッションでは、AI自動化の類型や技術的ハードルと現実的な解決策を整理し、横断的最適化を支えるマルチエージェントシステムと、MCPやA2Aに代表されるエージェント間を接続するオープンプロトコルの意義を解説します。さらに、AI先進地域である米国シリコンバレーで進む最新の議論を踏まえ、企業が持つべき視座を提示します。
NRI IT Solutions America, Inc. Pacific Branch. / Branch Manager幸田 敏宏
デジタルトラスト環境の実現に向けて
~サイバーセキュリティ・リスクに対するレジリエンス強化の考え方~
近年、脅威を増すサイバーセキュリティ・リスクに対し、国内においても各種規制の強化が急ピッチで進み、企業においてはセキュリティリスクの戦略的な未然防止や対応のアジリティが求められるようになってきています。
本セッションでは、自社ITインフラの強靭化を図り、安心・信頼できる環境を実現するためのアーキテクチャーの考え方・方向性を示します。
セキュリティソリューション事業開発部
グループマネージャー西村 祐貴
業界・タスク特化型LLMの構築手法と実務適用事例
NRIは特定の業界知識やプロセスを理解する「業界・タスク特化型LLM」の構築手法を独自に開発し、小規模モデルで汎用LLMを上回る性能を実現しました。この成果は経済産業省・NEDOの「GENIAC」プロジェクトにも採択され、中規模モデルへの展開を進めています。
本セッションでは、特化型LLM構築のポイントや活用事例を解説します。さらに、AIエージェントへの応用など、特化型LLMがもたらすビジネス変革の将来像についても展望します。
AIソリューション推進部
エキスパート研究員
岡田 智靖
フィジカルAIが創る未来
~ロボット基盤モデルとデジタルツインがもたらす革新~
デジタル領域の知能(AI)が物理的な実体(ロボット等)と融合する「フィジカルAI」。AIの進化はデジタルを超え、物理世界で自律的に活動する段階へと進み始めました。ロボット基盤モデルや大規模シミュレーション技術の進展により、従来の産業ロボットの自動化を超え、状況に応じた柔軟な判断や人との協働が可能になりつつあります。
製造、物流、小売など多様な分野で、フィジカルAIを活用した業務革新やサービス変革の取り組みが始まる一方で、現実世界での学習データ不足、安全性の確保、社会受容性といった課題も顕在化しています。
本セッションでは、フィジカルAIの全体像と技術的基盤の最新動向を整理し、国内外の事例を交えながら、この新たなAI領域がもたらす産業的インパクトと将来展望を示します。
IT基盤技術戦略室
チーフリサーチャー鷺森 崇
Security for AI - AI 利用におけるセキュリティガバナンスと実践的対策
生成AIが対話型から自律型AIエージェント、マルチエージェントシステムへと進化する中、業務効率化が期待される一方で、人間の制御から離れることによる新たなセキュリティリスクが生じています。本講演では、プロンプトインジェクションやツールポイズニングといったAI特有の脅威を脆弱性事例とともに体系的に整理し、Security For AIの観点から多層防御アプローチを紹介します。急速に進化するAI技術を企業が安全に活用するための実践的なセキュリティガバナンスの構築方法について解説します。
IDソリューション事業部
シニアアソシエイト劉 嘉い
生成AIを利用したシステムの現行可視化とシステムモダナイゼーション、エンハンスへの活用
ITモダナイゼーションは日本でもDXレポートの「2025年の崖」以降注目され、レガシーシステムの可視化やリライト、エンハンスの要望が増加しています。本セッションでは、生成AIを活用してソースコードや設計書からシステム構造や依存関係を継続的に可視化する方法を紹介します。さらに、可視化情報を基にしたレガシーシステムのモダナイズや既存システムの効率的エンハンスへの具体的な活用事例も説明し、進化するAI技術による支援範囲の拡大について解説します。
生産革新ソリューション推進部
エキスパート アーキテクト岩松 航輝
生産革新ソリューション推進部
エキスパート アーキテクト飯島 千絵
レスポンシブルAI
~進化に伴い懸念されるAIのリスクと対応策~
AI利活用のリスクは拡大しています。ハルシネーションや偽・誤情報に加え、制御喪失のシナリオさえ現実味を帯びつつあります。安全で信頼できるAIを実装し活用する「レスポンシブルAI」の重要性がこれまで以上に高まっています。本セッションでは、日本のAI新法、ISO/IEC42001など法規制・国際規格の動向を踏まえ、求められるガバナンスの要点に触れます。さらに自律性を帯びつつあるAIへの技術的対策の最新動向を解説します。
IT基盤技術戦略室
グループマネージャー権藤 亜希子
注目を集める新たな暗号技術、耐量子計算機暗号(PQC)の動向と取るべき対応について
安全安心なデジタル社会を実現するために、暗号技術が重要な役割を果たしています。しかし、量子コンピュータの発展に伴い、将来的に既存の暗号技術が短時間で解読される可能性が指摘されています。この脅威に対応するため、耐量子計算機暗号(以下、PQC)が注目を集めています。
本セッションでは、PQCの標準化動向や国内外のタイムライン、対応の進め方等を解説します。
NRIセキュアテクノロジーズ
決済セキュリティコンサルティング部
シニアセキュリティコンサルタント平山 裕貴